適材適所の語源

世界最古の木造建築と言われる「法隆寺」を改修した宮大工の間では、

 

「木を買わず、山を買え」

 

という言葉が語り継がれています。

木を伐採した際、その木口を見れば、その木が持つクセや育成環境がわかります。

無垢材ですから、当然一本一本、違う特徴があります。全く同じ木というものは存在しません。

それぞれの材の長所を生かし、短所を中和することで、いい家が建つ。

「適材適所」の語源とも言えるそんなロマンにも満ちた住まいづくりを実践しています。

カナディアン・イエロー・シーダー

年輪を重ねた、直径1mを超える大木が林立。

ブリティッシュ・コロンビア州の太平洋岸の山岳部。その山麓から樹林限界線ギリギリの高所にいたるかなり広い一帯にカナディアン・イエロー・シーダーは生育します。この樹木はヒノキ科の常緑針葉樹で、林内には独特の芳香が漂います。樹木の高さは通 常25m。根元は大きく広がり、太いもので幹の直径は1m以上。その幹は灰色がかった茶色の繊維質からなる薄い樹皮で覆われています。 成長は他の樹種よりも遅く、じっくりと年輪を重ねながら育つために樹齢が長く、通 常よく見かけるもので400年以上、ときには1200年もの威厳ある大木を目にすることも珍しくありません。 カナディアン・イエロー・シーダーの学名はNootkatensisと呼ばれていますが、これはバンクーバー島の西方に位 置するヌートカ海峡にちなんで名付けられたものです。

 

日本の木の文化を育んだ檜と同等の色調、強さ、薫り。

カナディアン・イエロー・シーダーは日本の檜と同じ属(ヒノキ科ヒノキ属)に属し、木理が緻密で、均一な年輪が描き出す柾目や板目材の美しさ、白蟻などの虫害あるいは腐朽に強く、耐久性に優れていることが特徴。木の質にこだわる建築関係者や施工主の方々から高い評価を得ています。

材の外観

材の特性

辺材は幅が狭く、明るい黄白色。芯材は鮮やかな淡黄色ですが、時の経つほど濃く変化し、他の木材と混用してもよくなじみます。木目はまっすぐに通 り、幅は細かく均一。また木肌が緻密なために、カンナをかけた面は絹のような美しい光沢をもった仕上がりなります。

生木は特に芳香が強く、この成分により害虫や細菌が付きにくく、耐久性・耐腐食性に優れています。木質は曲がりやねじれが少なく安定性・加工性ともに優れ、また、ほとんどの針葉樹材より剛性が高く、耐衝撃性にも優れています。耐久性や構造的強度、衝撃に対する強さなどは昔からよく知られており、カナダの先住民たちはカヌー作りに用いたといわれています。

ウェスタン・レッド・シーダー

太平洋岸に沿って北はアラスカまで、さらに内陸部の湿潤地帯の谷に生育する樹種です。

カナダではブリティッシュ・コロンビア州でのみ見られます。

太平洋沿岸の喬木のひとつで、単独で、またはまばらな群として見られますが、

たとえ小さなものでも単純林を形成することはありません。

材の外観

材の特性

辺材は薄く、淡黄色を帯びています。芯材の色は薄い小麦色からピンクを帯びた赤、さらには深い暗褐色のものもあります。木理は通 直、緻密で、独特の芳香があります。

利用される針葉樹の中でも最も軽い樹種のひとつで、材質は柔らかく、あまり強くはありませんが、耐候性に優れています。芯材には抽出成分が多く含まれ、耐腐朽性の高い木材に分類されています。 ウェスタン・レッド・シーダーは乾燥が容易でしかも収縮がほとんどなく、材木としての寸法がきわめて安定しています。また、加工精度にも優れ、機械によって滑らかな光沢のある仕上げが得られます。さらに、ヤニが全くなく、接着性にも優れています。釘やねじの保持能力は適度で、ペンキやステインののりにも優れた性質を有しています。

ダグラスファー

ダグラスファーはカナダで生育する最大の樹木です。

ブリティッシュ・コロンビア州の南半分の地域に広く分布し、

生育地はアルバータ州南西部にも及んでいます。

北限はクイーン シャーロット諸島付近です。

材の外観

材の特性

辺材は淡色で幅が狭いのが特徴です。芯材は帯黄色から赤褐色で、春材と秋材では色が大きく異なり、秋材の方が濃い、明瞭な帯を形成しています。この色の違いによって、薄目挽きの場合にはっきりとした木目のパターンが見られます。肌目は緻密から中程度、木理は通 直で緻密です。

この樹種はカナダの針葉樹の中でも最高の強度を持ち、また曲げ強度とせん断強度が高く、剛性にも優れています。硬さと磨耗抵抗性が高いため、磨耗が問題になる用途に適しています。芯材には適度な耐腐朽性があり、防腐処理もどちらかというと良好です。ダグラスファーは容易に、早く乾燥でき、乾燥割れもほとんど見られず、寸法も安定しています。機械加工性もほぼ良好で、旋削などの加工性に優れ、接着性もよく、釘やねじの保持能力も中程度です。ペンキやステインなどで優れた仕上げができます。

パイン

パイン類はカナダ全国に広く分布しています。

ブリティッシュ・コロンビア州では西部種が5種類あり、そのうち、ロッジポールパイン(Pinus contorta)とウェスタンホワイトパイン(Pinus monticola)の2種が 主要な樹種です。ロッジポールパインの生育地はブリティッシュ・コロンビア州のほぼ全域、ユーコン準州南部、そしてアルバータ州のロッキー山脈の東斜面 と山麓です。ウェスタンホワイトパインは、バンクーバー島を含む太平洋岸南部と内陸南部の湿潤地帯に生育しています。

材の外観

材質は淡いクリーム色から黄色、さらには淡赤褐色に及び、木目は通直で緻密、かつ均一です。

材の特性

2つの樹種は性質がよく似ていて、どちらも軽く、適度の強度と硬さがあります。腐朽しやすい環境で使用する場合は防腐処理が必要です。 一般に乾燥が早く、わずかに寸法が変化しますが、乾燥割れはほとんどありません。加工は比較的容易で、機械加工性が良く、旋削加工、カンナがけ、成形に適しています。また、容易にプレーナー仕上げができ、接着も容易です。釘とねじの保持能力は適度で、表面 仕上げは良好です。

スプルース類

ブリティッシュ・コロンビア州では、エンゲルマンスプルース(Picea engelmanni)、ウェスタンホワイトスプルース(Picea glauca)、シトカスプルース(Picea sitchensis)の3種の商業的に重要なスプルースが生育しています。エンゲルマンスプルースとウェスタンホワイトスプルースはブリティッシュ・コロンビア州内陸部の南部と中央部の山岳地帯、さらにアルバータ州ロッキー山脈の東斜面 全域にも分布しています。スプルースの中でも最大のシトカスプルースは、カナダではブリティッシュ・コロンビア州沿岸部とユーコン準州南西部の隅に限られています。

材の外観

一般的に、スプルースは淡色で、ほとんど白といえるものから淡黄褐色のものがあります。辺材と芯材の境目がほとんどなく、年輪も目立ちません。木目は細かく通 直で、肌目は滑らかで綺麗です。

材の特性

スプルースは軽量で、適度の強度を持っています。弾力性があり、硬さも中くらいですが、耐磨耗性はあまりありません。シトカスプルースは平均以上の剛性があり、重量 比強度も高く、エンゲルマンスプルースは弾性に優れています。どのスプルースも腐朽しやすい環境で使用する場合は防腐処理が必要です。 木材は乾燥しやすく、中程度の収縮性、若干の寸法の変化と、わずかな乾燥割れの傾向があります。加工は比較的容易で、機械加工性は可から良、旋削加工、かんながけ、成形、プレーナーがけ、そして仕上げは良好です。また接着性も良く、適度の釘とねじの保持能力があります。

もっとたくさんの写真が記載されている施工例を参考に、皆さんもそろそろ本当の家創りを始めませんか?